不動産相続

私が直面している成年後見制度のダメなところ2014年3月13日 | 相続よろず話

「おじいちゃん かなり痴呆が進んじゃって 大丈夫かしら・・」

私が直面しているこんな話・・、同時に2件発生しています。

ここでの、「大丈夫かしら・・」 の意味ですが、

「不動産をちゃんと売買完了できるかしら・・・」 の意味です。

 

特にここ数年は、不動産登記に携わる司法書士の仕事に対し、

そのチェックが非常に厳しくなっているのを感じます。

 ※本来、それはそれで結構なことなのですが・・

不動産の売主(このケースではお爺ちゃん)の意思判断能力が、

痴呆等によって、かなり怪しいような場合、

成年後見人が選定されないと、所有権移転登記できない・・・

ほぼ、そんな状態になっています

 

そうそう、 『成年後見制度』 でイイんじゃない?

かく言う私も、つい最近まではそんな発想でした。

 

しかしですね!

この 『成年後見制度』 を使おうとして色々と実際に動いてみますと

これ、ご当人達にとりましては、結構やっかいなシロモノです

 

まず、その申請自体の手続きは、とても面倒なものなのですが、

まぁ、そんなことは実際どうでも良いのです

 

この制度を利用するかどうか、実際に直面した悩みどころですが、

①後見人が身内の人間になる確率は約50%

 ※実際に横浜の家庭裁判所に電話相談したときに聞いた数字です

②後見人には毎月の報酬支払が必要である

 

この2点が、本制度を利用するにあたり、直面した最大の問題です

何故このような2つの内容が定まっているのかについてですが、

当たり前ですが、ちゃんとした理由があることは理解できます

特に①についてですが、

要するに、裁判所がそのお爺様の家庭をチェックした場合、

痴呆になったお爺様の資産を、本人に代わって守ろうとした場合、

身内がお爺さんの資産を食いつぶすことだってある訳でして、

特に大きな資産である不動産を売却するような場合、

弁護士等の第三者を後見人に指定すべきだという考え方も

はい、決して間違いだとは思いません、私も

 

そこで、私が直面する相談者の意向ですが、

お爺ちゃんの不動産を売却して換金化し、

そのお金でお爺ちゃんの今後の介護費用に充てたい

また、お爺ちゃんはいくつも不動産を持っているけれど、

1つか2つを売れば事足りるわけで、

これが万が一、身内ではない第三者が後見人になってしまった場合、

お爺ちゃんが他界するまで、延々と毎月の報酬を

その後見人に払って行かなければなりません

 

お金持ちなら気にせず報酬を払えるのでしょうが・・

介護費用を不動産売却で捻出しようとしているくらいでして

そんな赤の他人(身内でない後見人のこと)に報酬なんてねぇ

 

という感じになってしまうわけです。

そして更にやっかいだなと思いましたのは、

後見人制度を申請し、もし第三者が後見人に選出された場合、

申請そのものを却下できるかと申しますと・・

これができません

これも直接、横浜の家裁に電話相談で確認したものです

 

これも、その理由はわかります

本来、誰かが守ってあげなければならないお爺ちゃんですよね?

そのお爺ちゃんを守るために後見人を申請したんでしょ?

それなのに、身内が選出されなかったから、お爺ちゃん守らなくて良い?

それは、そもそも後見人制度そのものの意味を否定する事ですよ・・

 

そういうことです、きっと

別に反論は致しません

 

そして、私の目の前では、

後見人制度を利用するという気持ちなんか起きず

従って、不動産も売却できない

お爺ちゃんの身近にいる人間だけが、

金銭的な負担と、労力という負担を強いられます

 

私はこんな風に思います

①お爺ちゃんの(予定)法定相続人全員からの売却承諾書

②この売却がお爺ちゃんの不利益にならない事の弁護士証明

この2つで、1案件ごとに処理できるようになれば

沢山の人達が救われると思います

そして、善良な司法書士も、仕事をし易くなるはずです。

是非、本制度の改革を期待するところです。



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