不動産相続

信託を利用した相続対策2011年5月30日 | 相続対策について

今日は、信託を利用した相続対策を考えてみます。

 

我々不動産に携わる者は、ファンド系により信託された不動産と遭遇

する機会も増えましたので、信託は身近なものになって参りました。

 

信託された不動産登記簿を見ますと、

① 前所有者 = A不動産株式会社(売買により所有権を得た)

② 現所有者 = X信託銀行(信託により所有権移転した)

③ 受益権者 = B株式会社

こんな記録を確認することがあります。

 

これは、①の段階で所有権を持っていたA不動産会社が、

X信託銀行に不動産を信託(②)し、その利益を得る者を

B株式会社(③)としたものです。

 

X信託銀行は、不動産を所有こそしていますが、自分で使う

ことはなく、その利用権というか利益をB株式会社に享受させ、

併せてB株式会社から、この不動産を管理する為の費用や

管理報酬を貰う・・・、こんな図式です。

『所有・管理』 と 『利用』 と 『利益』 を明確に分けることが

できます。

 

これを、例えば個人の相続財産に使うという発想。

すごいなぁ、みんな色々と考えるんですねぇ。

 

① 前所有者 = Aさん(お父さん)

② 現所有者 = Xさん(お父さんが信頼する人、又は法人)

③ 受益権者 = Bさん(お父さんの長男)

 

この不動産を利用したり、この不動産からの収益をBさんが

享受し、それをXさんが管理する・・・、こんな仕組みです。

 

えっ? これでなんで相続対策になるの?

単純にお父さんが長男へ財産を相続してあげればイイのでは?

そう考えたりしますよね。

 

このお父さんは、こんな事考えたんだと思います。

『大事な財産じゃ、いつか長男に相続が起こった時、長男の嫁さん

に財産がいくのは・・・、どうもなぁ・・・。』

 

信託するときの決めごとの中に、こんなことが設定できます。

『長男が死んだ場合、その受益権を孫へ与える・・・』

 

こんな設定をした場合、この資産を管理するXさんは、

Bさんの死亡を確認し、その資産の受益権をBさんの子供へ

移管する権限を持っています。

 

そうです、信託形式ではなく、完全なる所有権を長男に与えた

場合は、長男の相続人に資産が相続されます。

これを信託形式にしておくと、所有権は管理者のままで、

受益権を予めAさんが指定した相手に移管できるのです。

 

う~ん、人生色々と先の先まで考えて、手を打っておきたい人が

いらっしゃるのですね~。

そして、この方法、Aさんがボケてきてしまった時でも、管理者が

しっかりしていれば、Aさんが当初考えた通りに、Xさんが事を

運んでくれる・・・、そんな利点もありますねぇ。

 

しかし、そのまた先をどう決めておくのか・・・。

いつか信託を解除したくなった時、それは誰がするのか・・。

いくつか実例を見てみたいものです。

・・・ということで、こんな本を注文しました。

 

『信託を活用した新しい相続・贈与のすすめ』

 ※最後が当プログ名と似ているし・・・



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